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風に吹かれて歩いてゆくのさ

風雲ちゃん失恋SS



あなたの名を呼べば、心の奥が温もりに包まれた。
それがどういったものかに気がついた時にはもう遅かった。

夕雲姉さんは自慢の姉だった。
容姿端麗で何事もそつなくこなす。
優しく、時には厳しく、そして誰よりも私達妹を愛してくれた。

そんな姉があの人と結ばれる事になった。
うん、まぁお似合いの二人だと思う。
だから私は祝福した。

祝福した…はずなのに…

ズキリと…

胸の奥が痛むの…

苦しくて、悲しくて…
私じゃなきゃダメなの…?
そう思ってしまう自分が凄く嫌で…

わかってる、そんな事思っちゃダメだって…
だけど、どうしたらいいかわからなくて…

「ふーん、じゃあさぁ風雲はさぁ、夕雲から提督を奪いたいの?」
「そ…そんなわけないじゃない!」
思わず叫んでしまった。
私にって二人は比べる事が出来ないくらい大事な人。

「だったらさ、もうそれが答えじゃん。風雲はさ、うーん、なんていうかさぁ…」

言葉に迷っている。
こんな秋雲は初めて見るかもしれない。

「あーもう、率直に言うと!風雲は振られたの!それを認めたくなくてあーだこーだ理由つけて逃げてるだけなの!」

あ…

「まぁ、何ていうか告白とかして振られたわけじゃないし、認めたくないのわかるよ…でも…」

そうか、やっぱり私…
私の想いは…
どうあがいたって届かない…

「大体さぁ、って!何で泣いてんの!?私言いすぎた!?」
「えっ?あれ、私…」

きっとそれを誰かに言って欲しかったのかもしれない。
私は想いを告げる事なく振られたんだって…

でも…
だとしても…

「なんで…なんでっ…!?こんなに苦しいの!?なんでっ!?こんなに涙が出るの…!?教えてよ、秋雲!?」
「それはさぁ、そんだけ相手の事が好きだったって事だよ…いーよ、今だけは泣いてさ…」


泣いて何かが変わったわけじゃない。
それでも、以前よりも少し前に進めそうな気がする。
大切な二人が笑って過ごしている。

でも、やっぱり…
この想いを無くしてしまうのには惜しいから…
もう少し、この胸の奥の痛みと共に歩もう。

絶え間なく風で雲が流れるように歩み続けよう。
この胸の奥の痛みがあの頃のように温もりを感じれるように。
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[ 2017/03/04 02:03 ] 妄想小説 | TB(-) | CM(0)
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いけふらぼん

Author:いけふらぼん
15/5/23 岩川基地着任
主に艦これのプレイ日記、たまに本や音楽などについて書いていければなと思います。
拙い文章等あると思いますがお付き合いいただければ幸いです。

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